フォト
無料ブログはココログ

« 2016年1月 | トップページ | 2016年3月 »

2016年2月

2016年2月26日 (金)

いろいろ(642)「北京から来た男」

ヘニング・マンケル「北京から来た男」上下を読んだ。最後から5番目、2008年出版の小説。彼が癌で亡くなったのは2015年10月で、まだ67歳だったから、まだまだ書き続けたかっただろう。

で、この物語、ちょっと焦点があっちこっちに飛び過ぎの感じも。。ある冬の日、スウェーデン北部の小さな村でほとんど全員(19人)が殺されるという事件が起きる。村には親戚が3グループほど住んでいて、ほとんどが老人。たどっていくと140年前にアメリカで奴隷のように働かされていた中国人兄弟と、彼らを阿漕になぶっていた現場監督のスウェーデン人が浮かび上がってきて。。謎を解く鍵がスコーネ地方の女性裁判官で、彼女はEDの夫と問題を抱えていて。ちょっと都合よくつながり過ぎの感も。
2008年にこの本が出版された時のBookFairに参加してましたの、私。マンケルさんのセミナーにも参加したし。「つい最近Kinesenという物語を書いたばっかで。どきどき波乱万丈のストーリーなんだよ」と彼が自慢してましたっけ。
脚も治ったし、そろそろヒコーキに乗ってどっかに行きたいな。中国とか北スウェーデンとか。
Peking1
Peking2

2016年2月23日 (火)

いろいろ(641)「暴力は絶対だめ!」

アストリッド・リンドグレン「暴力は絶対だめ!」を読んだ。彼女が1978年にドイツ書店協会平和賞を受賞した時の講演記録。去年、長くつ下のピッピ誕生70周年記念で日本で出版されたもの。リンドグレンのスピーチはウィットに富み、ほろりとさせられるところもあり、強いメッセージもあって、どれも素晴らしいのだけれど、このときの講演は社会的背景も反映して、かなりアグレッシブだととらえられていたそう=事前にもっとソフトなものに代えてほしいと主催者側から連絡があったのだとか。彼女は屈しなかったのだけれど。

当時はまだスウェーデンでも子どもの体罰禁止の是非を論議していた。子どもを叩くことはしつけのために必要と考えていた大人も多かったのだそうだ。叩かれて育った子どもは、暴力を振るう大人になるとリンドグレンは言う。言葉の暴力、気持ちの暴力は誰でも持って居るのかもしれないが、実際に叩かれた経験のある人間は、他人を叩くことのノウハウを体験的に知ってしまうのだろう。
彼女が今生きていたら、すごく心を痛めただろうなと思う。特にひとりでスウェーデンにやってくる難民の子どもたちの状況は悲惨だ。
今日は家にいるので(さっき新聞と空き瓶をリサイクルに出しに外出したけど)、フィリピン風手羽先のグリルを作った。手羽先に塩と酢をかけてオーブンで焼くだけ。美味でっす。
Boryokuhyoshi

2016年2月16日 (火)

いろいろ(640)「しゃぼん玉」

乃南アサ「しゃぼん玉」を読んだ。両親が離婚して、新しい家族に受け入れられずに荒んでいく主人公は23歳の学生。ひったくりやコンビニ強盗でその日ぐらしをしているうちにヒッチハイクで九州のど田舎、平家の落ち武者の村、にたどり着く。ヒッチハイクで脅したトラックの運転手に捨てられた(脅しているうちに眠ってしまった)彼が、その村の90歳のおばあさん(自分のカブに乗っていて事故った)を拾って彼女の家の居候となる。村の人々は彼を彼女の孫だと勘違いして、ひろく受け入れる。「平家祭り」の準備をしているうちに、おばあさんの出来の悪い息子が金をせびりに来て彼女にけがをさせるのを助け、主人公は罪を償っておばあさんの元に戻ることを決意する。

昨日読んだ「ウツボカズラ~」とは違って、爽やかな読後感の乃南ワールド。Wikiで調べたら椎葉村ってちゃんと現存してて(人口現象が進んでるみたい)、平家祭りも開催しているのだそう。行ってみたい気もするけど、遠いんだろうな。。
Shabondamahyoshi

2016年2月15日 (月)

いろいろ(639)「ウツボカズラの夢」

乃南アサ「ウツボカズラの夢」を読んだ。Amaznの書評ではかなり点が低かったけれど、それほど低いレベルだとは思わなかった。でも、最高レベルでもないな。

長野から会ったことのない母のいとこの家を訪ねてきた未芙由は、そのバラバラな家族のあり方にびっくり。未芙由が家を出てきたのは彼女の母ががんで亡くなったとたん、妊娠している若い愛人を家に入れて未芙由の弟もまるめ込んだ父に愛想をつかしてのこと。でも、母のいとこ尚子の家では、その夫、雄之助も尚子も不倫に走っていて、高1の末娘美緒は父親がわからない子を妊娠して中学時代の同級生に彼が父親だと嘘を言ってもらう、大学3年の隆平は年上の恋人のところに転がり込んでいて家には帰らず。なんともはちゃめちゃな状況が最後まで続くんだけど、未芙由はウツボカズラのようにひたすら獲物がかかるのを待っていて、隆平の妻になることに成功する。なんとも不気味で救いようのない結婚式で物語は終わる。
ま、おどろおどろしかったっす。
原稿を4本ほど書かねばならぬ状況。できれば今週中に。長らくちゃんとしたのを書いてないので腕が訛ってっるんですよね。。心を入れ替えねば。
Utsubokazurahyoshi

2016年2月13日 (土)

いろいろ(638)超グルメ

久々にグルメレストランへ。

今回はGastrologik。
エコロジカルで、アジアンテイストで、味噌や醤油まで自分たちで作っちゃうというこだわりのスウェーデン人コック達。
本日のメニューは以下の通り(コース料理以外はナシ。お客さんは皆同じものを食べる)
 棒巻き付けパン
 ワルブロック製粉所の耐寒性小麦から作った発酵パン、チッテ山からの手作りバター
 スメーゲン地方の海老と豆腐、海藻添え
 カットガット湾の烏賊素麺、発酵ニンニク、フェンネル添え、ビールソース
 ジャガイモ、ウズラの卵、魚卵、胡椒
 ローセンダールからの乳酸発酵ニンニク、乾燥鯖、生クリーム
 ヤルマレン湖からのカワメンタイの燻製、麦芽、玉ねぎ、味噌
 ヴィードボー・ノルビーからのウズラ
 森のブイヨン、バター
 スモーランド地方の10歳の牛、赤カブ添え
 レフサからの山羊チーズ、アンティチョーク、固パン
 発酵リンゴとフレーデル・ブロンマ
 燕麦の根、ライムギ
 牛乳、ヨーグルト、クリーム・ヨーグルト
 大人のお菓子(ウイスキーボンボン)
 去年の小麦
 イースト・キャラメル
 発酵カールヨハン(キノコ)
 
ワインは白・赤・トーカイ。コーヒーと炭酸水にもしっかり値段がついてたけど、全体としてそれほど高いとは思わなかった。
それにしても凝りに凝ったお料理でした。なにもそこまで凝らなくても、、と内心思ってしまったけれど、ま、たまには良いでせう。

2016年2月 3日 (水)

いろいろ(637)「窓」

乃南アサ「窓」を読んだ。20年前の本で表紙が新しくなったんだって。聴覚障碍者の高3の女の子が主人公。彼女の片思いの相手は兄の同級生で現在は新聞記者。高校の同窓会に持ち込まれた毒(農薬)入り飲み物を受け取ったアルバイトの男の子がやはり聴覚障碍者という事件に会う。そしてその犯人はジムで彼のナンパ(その女の子)を阻止したマッチョな教師を嬲り殺すという事件も起こした。その教師は彼と、バイトの学生が通うろう学校で彼らをいじめた教師でもあったのだった。

20年前なのに引きこもりとか切れやすい若者とか、現代の社会状況につながる描写。いかんせん「ポケットベル」が時代を感じさせるけど。ケータイも無いし、FAXが小道具に使われるのも昔っぽいかも。
これはその4年前に書かれた小説の続編なんだそう。乃南アサにはよくあるパターンなんだけど、やっぱりちょっと悔しいというか、知らさないってずるいわっ、と思っちゃう。またAmazonで取り寄せなくちゃいけないじゃん。。
本日は久しぶりに一日コンフェランス。有料なので2日のうち1日しか参加できないんだけど。こーゆーのに自費で参加する(ま、最終的には経費で落とすんだけど)のはほとんどいないと思うけど。風邪をこれ以上こじらせないように厚着していかねばならないマイナス3℃。
Madohyoshi

いろいろ(636)「桜ほうさら」

宮部みゆき「桜ほうさら」(上)(下)を読んだ。弱小藩の書記の係をしていた実直な父が収賄の罪にとわれ切腹する。証拠となったのは彼が書いた覚えがないわいろ受け取り証書。それは彼自身の筆跡そのものだった。

次男の笙之介は江戸に出てきて、長屋に住み、貸本屋の写本をしながら、その偽証書を書いた代筆屋を探す。ある日川端の桜の下に切り髪の美女を見かける。
弱小藩の中の勢力争いに巻き込まれたという謎解きなんだけど、その動機があまり心に迫ってこない。下町長屋の日常のエピソードはいかにも宮部ワールドで秀逸なんだけど。
江戸の話だというのにところどころ現代語が出てきちゃうのも宮部さんらしからぬほころびか?まあ、難しいだろうけど。
先週引いた風邪が抜けない。日本から買ってきた風邪薬も底をついたので、あとは美味しいものを食べて体力を回復するしかないんだけど。
Housara1
Housara2

« 2016年1月 | トップページ | 2016年3月 »