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2010年7月11日 (日)

バイキングの娘(9) おまじない~しゃっくりの止め方~

~しゃっくりの止め方~

「ひっく…うっぐぐ…」
変な音が聞こえるなと思ったら、長男がしゃっくりをしているのだった。毎朝、洗面所の鏡を占領して家族中から文句を言われるほどカッコウを気にするようになってきたティーン・エージャーの長男は、登校前にしゃっくりなどという色気のない状況に陥ってしまったことにまるで打ちのめされているかのように見える。
「息を止めてお水飲んだら?」
「飲んでもなおらない…ひっく…」
「うーん。困ったね。じゃ、びっくりさせてあげるからちょっとお部屋で待ってなさい」
と言ったところで連れ合いが台所に入ってきた。
「どうした?しゃっくり?じゃ、水を飲めばいいよ」
「私もそう言ったんだけど、ダメなんだって」
「飲み方にコツがあるんだよ。コップの反対側から飲まなくちゃ意味が無いんだ」
「えー?なにそれ…?そんな変なこと聞いたことがない…」
「知らなかったの?じゃ、教えてあげよう」
連れ合いは家族全員が注目する中、おもむろにコップに水を入れ、その水入りコップを持った右手の手首をくいっと内側に曲げて親指側から飲むのだと説明する。
そして。
わくわくして続きを待つ皆の前で水を飲もうとして、彼は見事にTシャツの胸にコップの中の水の大半をこぼした。家族の爆笑にもめげず、連れ合いは長男にこの飲み方をすればしゃっくりが止まるのだ、と飲むことを強要した。パパっ子の長男はもちろん逆らわず父親の言うとおりに飲んでみた。
すると!
彼のしゃっくりは止まったのだった。次男は目を丸くして父親を尊敬のまなざしで見上げた。でも私は今でも長男は父親への愛情でしゃっくりを自力で止めたのか、まったく無関係にしゃっくりがそろそろ止まる頃合だったのだろうと思っている。

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