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2010年7月11日 (日)

北欧神話(80) 第二二章<巫女がこれから起こることについて明らかにする>(2)

第二二章<巫女がこれから起こることについて明らかにする>(2)

ヘイムダールとローケは互いに疲れて死んでしまうまで戦う。火の巨人スルトは叫び声をあげながら彼の隊の先頭に立ち、その火を吹く剣でフレイを殺す。フレイは死ぬ前に愛のために剣を簡単に犠牲にしてしまったことを反省する。それからスルトは世界の残りを炎で包む。すべてが燃え、炎の海の中に沈む。
最後に地球の薄い表面がずたずたに裂け、溶岩、ガス、岩が内部から噴出す。黒い煙の雲が広がり、その熱が地表の生き物すべてを覆う。それは徐々に世界中に広がり、最後にアースゴードにもやってくる。
運命から逃れられるものはなく、世界は破滅する。
聞いているか、ヘイムダールの遠き子孫たちよ。
それからわしに見えるのは静寂と海から生まれた新しい地球じゃ。イグドラシルを巡る世界は再生する。明るく、新鮮に、緑に。川は山の間を楽しく喜びながら音を立てて流れ、空には大きな鷲が小さな獣と魚を探してゆっくりと飛んでいるのが見える。野原にはそよ風が吹き、自然の草がよく生え、新しい太陽が地球の上の軌道で光を放っている。
オーデンの息子達ヴィーダルとヴァーレが草の頭がたれる野原をゆっくり歩いているのが見える。彼らは静かで怪我をしてない。彼らは自分達の中に父の賢さを受け継いでいる。トールの力強い息子達モーデとマグネがかれらと出会う。彼らも怪我していない。彼らは父のハンマー、ミョルネルを持っている。善良の神バルデルと彼の弟ヘーデルは一緒に死 の国から戻ってくる。 
わしにはまた一人の新しい神も見える。力強く、権威あり、すべてをつかさどるもの。
二人の健康な人間もまた生き残った。イグドラシルの幹の中に守られていて、火の中でも怪我を負わなかった一人の男と一人の女、リフとリフトラシル。
アースゴードでは神々が新しい住居を待っている。太陽よりも美しく金で飾られたところ。芽生えたばかりの緑の芝には生き残った神々の子ども達が祖先から受け継いだ遊びの金片を見つける。イグドラシルの周りに昔存在した平和の時代を思い出させるものを。
イグドラシル、最も美しく、最も素晴らしい樹。

                             (了)    

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