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2010年7月11日 (日)

北欧神話(79) 第二二章<巫女がこれから起こることについて明らかにする>(1)

第二二章<巫女がこれから起こることについて明らかにする>(1)

 さあ、ヘイムダールの神の子孫達よ、時は経つ。けれどもアースゴードの運命の女神達は静かに時の糸を紡ぎ、織物を織っている。
 わしは巫女だからその糸が織り成す模様を見ることができるのを知ってるじゃろう。わしは未来の運命を見ることができる。わしはこれからわしたちに待ち受けていることを知っている。
 最初にわしは人間の記憶にある限りのひどい冬を見る。凍った青い三つの冬が続く。春も暖かさも受け入れないひどい冬が続く。うなる雪、鞭のような風嵐、噛みつくような寒さ。太陽はどんどん弱くなり最後には真っ黒になってしまう。雪、風以外の天気はなくなってしまう。
 ひどい冬の後には乾きと不幸が訪れる。地球はひどく揺れ始め、地表の裂け目から炎と蒸気の雲が噴出してくる。熱は天まで震えて昇り、星々は天の位置を離れ互いにぶつかり合う。
 地面が揺れるとき、世界中の拘束されていた獣が解き放たれる。獰猛な竜ニードヘッグはイグドラシルの根を離れ、悪の戦士達に続く。ガルムはそこらじゅうを走り回り、その憎しみを咆哮する。地震によってフェンリスウルヴェンの拘束が解け、ミッドゴードの蛇は大きな波を作り、それは陸に押し寄せてそこのすべての生き物をさらってしまう。悪の生き物が洞穴の中にうずくまり、その拘束を解くのに成功するのが見える。彼の横にはシーギンが座っている。彼女は夫ローケの傍らにずっととどまり続けていたのだ。彼が地球の滅亡を叫んでいたのにもかかわらず。
 イグドラシルは揺れ動く。
 暗い力が終結し大きな軍隊となり、ビフロストの橋に来ようとする。橋は大きな音を立て、裂ける。ヤラルの角笛を掲げ、警告の知らせを吹くヘイムダールの周りには白い輝きが見える。神々は角笛を聞き、会議に急ぐ。彼らは死の国と地下の力に対する最後の戦いに備える。斧のときであり、嵐のときであり、剣のときであり、狼のときである。
 戦いに飢えた巨人達を乗せた恐ろしい船が嵐の海を渡ってくる。それはナーゲルファールの船だ。それは死人の爪を何千も集めてくつったものだ。
 死人の爪はちゃんと切っておくべきなのだ。世界の終わりが来るときにそんな船がさらに造られないように。
 戦力が対峙したとき、トールは直ちにミッドゴードの蛇に戦いを挑んだ。蛇の毒液より彼の攻撃の方が早かったが、トールはその毒でやられてしまう。フェンリスウルヴェンはオーデンに飛び掛り彼を八つ裂きにしてしまう。ヴィーダルが父を救うために走り寄る。彼は自分の厚い鉄の靴を狼の口に差込み、それから彼の上あごを裂く。けれどもヴィーダルの助けは間に合わず、神々の王は死んでしまう。

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