フォト
無料ブログはココログ

« 北欧神話(37) 北欧の神々の物語 | トップページ | 北欧神話(39) 第七章<オーデンが追いつきトールが巨人フルングネルと一騎打ちをするはめになる>(2) »

2010年7月11日 (日)

北欧神話(38) 第七章<オーデンが追いつきトールが巨人フルングネルと一騎打ちをするはめになる>(1)

第七章<オーデンが追いつきトールが巨人フルングネルと一騎打ちをするはめになる>(1)

 神々の集会は終わった。ローケは走り去ってアースゴードの深い森の中に身を隠した。シフは満足して金の髪を手ですいていたし、トールは手の中で新しいハンマーを試すがめつしていた。彼はできるだけ早くトロルか巨人に向かってその新しいハンマーの力を試そうと思った。
 オーデンも彼がもらった贈り物を使ってみたくてしょうがなかった。彼は、新しい槍を持って自分の馬スレイプネルにまたがり、ヨートゥンヘイムへ用足しに出かけていった。
 彼がミッドゴードとヨートゥンヘイムの間の岩だらけの国に着くと、一人の巨人が彼を呼んだ。
「お前はだれだ?金のかぶとをかぶって、槍を掲げて、不思議な動物に乗って空中を飛んでるやつは?」
と巨人はいらいらして言い、オーデンと8本脚の馬をにらみつけた。
 オーデンは馬の手綱を引いた。
「私はオーデンだ」と彼は言い、そのむくむくした巨人に冷たい視線を投げかけた。「私のスレイプネルに匹敵する馬はこの九つの世界のどこにもいない。だから感心して眺めよ。お前がなんという名であろうと。」
 巨人は厚い唇を突き出して口を尖らした。
「わしはフルングネルだ」と彼はぶつぶつ言い、スレイプネルの観察を続けた。この変な馬だったら彼自身がもっている速い馬が勝つかもしれない、と彼は確信した。その変な馬は脚が多すぎてもつれるのではないかと思われたから。
 巨人は競争しようと望み、自分の馬を口笛で呼んだ。その馬が到着すると同時に彼は馬に飛び乗った。
 巨人が叫び、馬の競走の始まりの合図をするとオーデンはため息をつき、スレイプネルに向かって振り返った。彼は自分の馬をより速く走らせようと努力を続ける巨人のずっと先を走り続けた。巨人はオーデンとの競走に夢中になっていたので、彼らがアースゴードの石垣の背後に入ったことに気づかなかった。
 オーデンはヴァルハラの前の庭でスレイプネルの手綱を引き絞った。
「さあ、これで勝負がついたな!では私は先を急がねばならぬ」と彼は言った。「お前は家に戻る前に私の広間で蜜酒で喉の渇きを癒すと良い。」
 けれどもオーデンはフルングネルのひどい喉の渇きを計算に入れていなかったのだった。フルングネルはオーデンの言葉どおり家の中に入り、オーデンの広間に座った。フレイヤやシフやその他の女神達が彼に一杯、二杯、三杯と酒を振舞った。そして彼はずんずんと図に乗って叫びだし、どんどん行儀が悪くなった。最後は彼のそばにいる勇気があるのはフレイヤだけとなった。

« 北欧神話(37) 北欧の神々の物語 | トップページ | 北欧神話(39) 第七章<オーデンが追いつきトールが巨人フルングネルと一騎打ちをするはめになる>(2) »

北欧神話」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/561891/48851416

この記事へのトラックバック一覧です: 北欧神話(38) 第七章<オーデンが追いつきトールが巨人フルングネルと一騎打ちをするはめになる>(1):

« 北欧神話(37) 北欧の神々の物語 | トップページ | 北欧神話(39) 第七章<オーデンが追いつきトールが巨人フルングネルと一騎打ちをするはめになる>(2) »