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2010年7月 5日 (月)

北欧の詩(33) 「花ひとつ」

「花ひとつ」

彼女は十字架の足元から発芽した
見捨てられた墓の
ざわざわいう心臓が彼女の根に
命の液を与えた

彼女は甘く視線を投げかけ、彼女は頷く
夜ごと涙を流させる石灰に覆われた風に
彼女のドレスの色褪せた紫は
かつてはある娘の頬に光った色だった

若い乙女の視線の中の謎は解かれた
もうすぐ遺骸になる
墓のそばの若者は回答を得たのだ
花の香りの中に

 ヴィクトル・リードベリィ Viktor Rydberg (スウェーデン、1828-1895)
 'En blomma', ur ”Dikter” 1914

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