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2010年7月11日 (日)

北欧神話(29) 第五章<巨人スカーデが足を選ぶ>(1)

第五章<巨人スカーデが足を選ぶ>(1)

 巨人チャツセの娘スカーデは、トリムヘイムにある自分の家で父の死を悼んだ。彼が殺されてしまうのは不当だと彼女は思い、アーサの神々に償いをしてもらいに出かけることにした。ヨトゥンヘイムの最高峰地域で育ったスカーデは素早く滑るスキーの名手であり、今彼女は、戦いの目をしてスキーを履きアースゴードへ向かった。
 神々の国に着いたとき、彼女はあたたかく迎えられ、会議場に案内された。そこで神々は彼女への弁償の言い分を聞いた。
 その若い女巨人は弁も立ち、美しかったので、オーデンは彼女の言葉に真剣に耳を傾けた。彼女が話し終わると、彼は、和解のために神々の中の誰かと彼女が結婚してはどうかと提案した
スカーデは怒ったかのように見えたが、オーデンの提案を受け入れ、そこに集まっていた神々を横目で探るように見た。そこには彼女がとても素敵だと思う若い男性がいた。
「顔で選んではいけない」とオーデンは彼女の考えを読んだかのように言った。「どの髪になるかは運命なのだよ」と彼は微笑みながら頬を染めたスカーデに言った。
「彼らの足で選ぶといいわ!」とフレイヤが楽しそうに言った。彼女もまたスカーデが何度もバルデルの方に視線を投げるのに気づいたのだった。
バルデルの体はまるで冗談であるかのように完全な形に近いものだった。けれども彼の足がどうなのかは誰も知らなかった。フレイヤは我ながら良い考えを思いついたと思った。
神々の多くはフレイヤの提案に笑って、それは正しいと言った。スカーデは草の上で最高で美しい足を持つ男を選ぶべきだ。
スカーデはむずかしい顔をしてふざけ半分の神々の顔を見、神々がます彼女の苦しみを受けた感情を軽くしてくれることができるのなら、多分その提案を受け入れることができると思うと言った。彼女はそのような試験の前に気分を良くしたかったのだった。
イードゥンを連れ去ってからというもの神々に完全には許してもらえないでいるローケは、スカーデのためにふざけて飛び回った。彼は走って跳んで、彼女の前でおどけておじぎをし、できる限りうまく歌を歌った。草の上に細い日もが落ちているのを見つけると、彼はズボンをするすると脱ぎ、歌いながら紐の一方の端を自分の陰嚢の周りに結び、もう一方の端を雄山羊のひげに結んだ。雄山羊はまったく気づかず近くの木の下の草の中を引っかいた。縛られているのがわかると雄山羊は周辺を角で突きまわり頭を振って紐を解こうとした。スカーデの顔が緩んで大きな笑い声が上がるまで、ローケは叫びながらその後を追って飛び跳ねた。彼女は引き下がって協定を受け入れた。
オーデンはスカーデが神の一人と結婚すること以外に、彼女の父を称えるためにチャツセの目を空に上げて二つの大きな星にすると言った。
スカーデは満足して脚を選ぶ準備ができた。

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