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2010年7月11日 (日)

北欧神話(2) 第一章<巫女がイグドラシルの9つの世界とその住人について語る>(2) 

第一章<巫女がイグドラシルの9つの世界とその住人について語る>(2) 

一番下の土地の円盤は一番下の世界だ。そこには入り込むにはとても注意しなくてはならない3つの国がある。来るものを拒む急な傾斜の岩を持つ大きなニーダ山が円盤の真ん中に帯のようにまたがっている。そして、それは、その山脈の北と南でまったく違う様子にしているのだ。
北にはニーフェルヘイムという名の恐ろしい、霧に包まれた、どろどろとした国がある。そこはいつも暗く冷たい。そこからイグドラシルの三本の根のうちの一本が泉の周りに伸びているのを見ることができる。その泉からは大きな沸きこぼれるヤカンのようにいつも水が吹き零れ流れ出している。その泉、ヴェルゲルメルからミッドゴードのすべての川や滝の水がきているのだ。
ニーフェルヘイムの一番下の忌まわしい部分はヘルと呼ばれていて、ヘルには国の中で最も恐ろしい女神が住んでいる。ヘルに降りていったもので戻ってきたものはいない。それにもかかわらず彼女の恐ろしい姿のうわさはイグドラシルの9つの世界に知れ渡っている。ヘルの体は半分は死体のように青く腐り、半分は桃色を帯びて生きているようだ。そのうわさには私は文句をつけることができない。
わたしの言葉は、お前さんたちにとって努力して覚えておく価値があるのだよ。だって嘘と裏切りに生きた人間は、死んだらヘルに行かねばならないんだからね。彼らは長い、長い、気の進まない旅を続けるのだ。下へ、下へ、地下の深い、暗い谷を通って、ヨールと呼ばれる氷のような広い河にたどり着くまで。彼らがその河を渡りきったとき、燃え盛るヘルの門の前で立ちすくんで震えながら、門が開いてヘルの国に迎え入れられるのを待つのだ。彼らがそこに立っているとき、ガルムが突然後ろで斧を振るうのだ。すると彼らはそこにとどまってはいられなくなるのだよ。ガルムは番犬のようなものだけれど、よだれをたらした、気の狂った狼のように見える。彼の役目は、ヘルの扉の中でこれから彼らを待ち受けていることに恐れおののいている彼らが引き返さないようにすることなのだ。その恐怖に震える人々の中でだれも、血に飢えたガルムの口から逃れられたものはいないのだ。
ヘルの扉の中はどうなっているのかだって?そんなことを知りたい人間はいないよ。けれども、死んだ者たちがヘルの女神の裏切りの躓き敷居を越えて転がり込んでくると、ヘルの家来たちが空腹の皿と飢餓のナイフを供するといわれている。そして彼女の住居のj壁は生きている、編みこまれた蛇で作られていて、彼女の部屋に座るものたちに強力な腐り毒を彼らに滴らせるといわれている。私はそれを否定することはできないよ。
ニーダ山脈の反対側、南の端に灼熱のムスペルスヘイムがある。その世界が一番初めに生まれたのだ。そこには炎の巨人以外のものは住むことができない。彼らの中の覇者はいじわるな巨人スートで、彼は来るべき不安な時代に向けて、炎の剣を抜いて待ち構えている。  

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