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2010年7月11日 (日)

北欧神話(12) 第二章<トールが自分の力を魔術に優れる偉大な巨人ユートゴーダローケに試す>(7)

第二章<トールが自分の力を魔術に優れる偉大な巨人ユートゴーダローケに試す>(7)

彼らが横になったとき、トールにいつも訪れる良い眠りはやってこなかった。彼は勇敢に寝入ろうとしたが、あの寝ているスクリメルからやってくる大風にからかわれてしまうのだった。とうとう彼は起き上がって力のベルトを腹に締めた。彼が第二の打撃を与えたときには、力が彼の体の中にみなぎった。それは最初のよりずっと強かった。
「どんぐり。ちっちゃなどんぐり」と巨人はため息をついて、いびきを掻き続けた。
トールの目玉は怒りで顔から飛び出しそうだった。第3撃に彼は渾身の力を込めた。
巨人は手をこめかみに当てて、目を覚ました。
「なんだ?、、わしの眠りを覚ますのは鳥の糞か?」と彼は言い、目覚めて周りを見回した。
「もう起きたのかい、トール?じゃあ、旅を続けなくちゃな」
彼らがまた歩き始めたとき、トールの目は怒りで真っ赤に爆発しそうだった。ローケ、チャルヴェ、レスクワは不安げに横目で怒り狂った雷の神を盗み見たが、賢いことに口は閉ざしたままだった。
 孤立した冷たい岩山を過ぎるのにあまり時間はかからなかった。岩山の向こうには、荒々しく削られた松の幹でできた高い囲いがあった。囲いの中に垣間見える砦は、オーデンのヴァルハルと同じくらい大きく見えたが、底までの長い道はあまり美しくはなかった。
 巨人は旅を続ける準備をした。
「ここがユートゴードだよ」と彼は言った。「最後の忠告をしてやろう。ユートゴーダローケの部屋の中で元気を出しすぎてはいけない。そうするとまずいことになるから。本当はあんたたちは家に帰ったほうが良いんだけどね。その方が賢い選択だよ」
 巨人が亜趣味を続けるときに、また会おう、という言葉はきかれなかった。

 巨人が見えなくなるとすぐに、トールは高い囲いに向かった。
 彼は力の限りそれを引っ張ってみたが、それをあけることに失敗した。
 ローケは落胆した表情で、自分で調べてみるために囲いのところへ行った。そして彼は戻ってきて、囲いの正面から少し東に行ったところの二本の横木の間に隙間を見つけたと報告した。
 雷の神はいらいらして彼の後に続いて、その囲いの小さな隙間のところへ行った。彼はつまりユートゴードの中に「もぐりこまねばいけない」わけだ。神々の中の最も強いものにふさわしいとはいえない方法だ。
 トールは隙間を大変な思いをして通り抜け、反対側で服を直した。ローケ、チャルヴェ、レスクワは簡単に潜り抜けた。
 トールは怒りで頭を振り、その小さなグループを引き連れて彼の目に入った一番大きい建物に向かった。

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