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2010年7月10日 (土)

北欧の詩(117) 「将軍」

「将軍」

そこに将軍が重々しく座っている
働いてきた年月に体を曲げて
樫の幹に寄りかかって休息している
そして時が過ぎ行くのを見ている。
彼は一人の沈黙のナポレオン
そのすべての栄光はここに
野に谷に埋められ
もう目を開くこともない。
そして平原の地には武器が散らばっている
ほら、地面は錆びた鋼で光っており
流された血でびしょびしょになっている
戦車が燃え盛った地面。

けれど春、花が咲くときには、ヒースと砂利に混じって
ぶんぶんとアブが老人の足元に飛ぶ、
そして彼は日の光に目をくらませ
木の根に崩れ落ちる。
そしてそのとき彼の心臓が破裂する、そしてすぐに暗くなる
彼の成した偉大なすべてのことに思いをはせる暇も無く
彼は冷えていく体でしかなく
春の花の中の死体でしかない
私は彼が誰だか忘れた-誰もそれを書き残さなかった
彼の偉業-それを判定する神はいなかった

 ダン・アンデション(Dan Andersson、スウェーデン、1888-1920)、‘Generalen’

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